バイオリン弦・肩当て、室内楽曲、オーケストラ曲の紹介・解説をしています。興味があればご覧ください!

【解説】ハイドン 弦楽四重奏曲『五度』|短調の王道を築いた名曲

「ラ・レ・ミ・ラ」――このわずか4音の旋律が、全楽章を貫く原動力。ハイドンの弦楽四重奏曲第76番《五度》Op.76-2。本曲は、格式高くもどこか冷徹な世界を描き出しています。 作曲されたのは1797年――まさに古典派の様式が完成し、のちの音楽が築かれる土台が整った時代。この作品は、「短調曲の王道」とも呼べる完成度を誇ります。 本記事では、バイオリン歴35年以上の筆者が、この《五度》の魅力と演奏の面 […]

プルトローテーション導入のすすめ|学生オケ・アマオケにこそ有効な理由

以前の記事で、1st/2ndバイオリンのプルト配置についてお話ししました。そして今回も「プルト(席順)」のお話。きっとこれが最後になると思います。 オーケストラの座席は、ずっと固定する必要はありません。むしろ、練習中は意識的にローテーションを行うことで、全体の響きやチームワークがぐっと良くなることもあります。 筆者は、バイオリン歴35年以上・オーケストラ歴20年以上。これまでの経験から感じてきた、 […]

【解説】ラフマニノフ 交響曲第2番|心を満たす波と旋律の名曲

《ピアノ協奏曲第2番》と並び、多くの人を魅了し続けるラフマニノフの名作《交響曲第2番》。広大な情景が浮かぶような旋律、深く語りかけてくるような構成美――この作品には、彼自身の心の軌跡が刻まれています。 過去の苦悩とトラウマ、そして再び交響曲と向き合い立ち上がるまでの道のり。この曲は、ラフマニノフにとって“再生”のシンボルであり、光を取り戻した証しでもあります。 本記事では、バイオリン歴35年以上の […]

2ndバイオリンのプルト決め|自由度が高いからこそ難しい、最適な決め方とは?

以前、1stバイオリンのプルト決めについて記事にしましたが、今回は2ndバイオリンのプルトにフォーカスします。 実は2ndのプルト配置、1st以上に「これが正解!」というものがなく、悩ましいところ。というのも、2ndは扇形に配置されることが多く、選択の自由度が高いためです。 筆者自身、これまで2ndトップをたくさん(たぶん誇張抜きで…)務めてきました。特にアマチュアオーケストラでは、実際に何度もプ […]

【解説】シューベルト《未完成交響曲》|2楽章だけの名作に込められた、静かなる情熱

クラシック音楽の世界には、不思議な名作がいくつもあります。その中でも特に有名なのが、シューベルトの《未完成交響曲》。名前の通り、完成していないのに、今では彼の代表作の一つとして愛されています。 この曲は、彼の晩年期に書かれました。静かなる葛藤と、歌い紡ぐようなメロディーの美しさが魅力です。 本記事では、バイオリン歴35年以上の筆者が、未完成交響曲の特徴を解説。作曲経緯・各楽章の内容のほか、バイオリ […]

【安定感×コスパが魅力!】バイオリン肩当て「KUN SOLO」を徹底レビュー

より安定感のある肩当てがほしい! 価格と品質のバランスが良いものはない? 「KUN SOLO」は、安定感と機能性が魅力の新しい肩当てです。 この製品は、肩当ての代表格ともいえるKUN社が2年を掛けて生み出しました。シンプル・調整しやすさをベースに作られています。また、高品質のわりに比較的求めやすいのもポイントです。 本記事では、バイオリン歴35年以上の筆者が、KUN SOLOの特徴・評判や、他との […]

秘めた想いが歌になる ― ブラームス/弦楽六重奏曲第2番の魅力

ブラームスの弦楽六重奏曲第2番は、彼の中でも非常にロマンチックな名作です。柔和で幻想的ともいえる音楽のなかに、想いを馳せるような情熱の調べが歌われます。 この曲には、彼の恋人への思い出が込められていると言われています。極度な引っ込み思案だった彼が、内に秘めたる感情を注ぎ込んだ…とても魅力的ですね。 本記事では、バイオリン歴35年以上・海外学生コンクール入賞歴ありの筆者が、この曲の魅力を解説。作曲の […]

最高のチームへ!オーケストラのプルト・表裏の決め方を紹介(1stバイオリン編)

オーケストラの響きを向上させるためには、プルト配置がとても重要です。 しかし、プルトには明確な正解がありません。経験やセンスがモノをいう世界です。 筆者はこれまでコンサートマスター・2ndトップともにそこそこ経験しました。特に、アマオケでのプルト決めはそこらの人に負けないくらい場数を踏んだつもりです。また、日本のプロや海外の指導者のアドバイスも受けてきました。 本記事では、これから実際にプルトを決 […]

【解説】チャイコフスキー 交響曲第5番|情熱と哀愁が交差する傑作!

チャイコフスキーの交響曲第5番は、壮大なドラマと情熱に満ちた名曲です。彼の「三大交響曲」(第4~6番)の中でも、最も演奏される機会が多く、多くの人に愛されています。 この曲には、哀愁を帯びた旋律、ロシア的な情緒、そして精巧な構成美が詰まっています。まさに、チャイコフスキーらしさが凝縮された一曲といえるでしょう。オーケストラに携わる人なら、一度は演奏したことがあるかもしれません。 🎼本記事では、バイ […]

【お知らせ】今後の投稿方針&YouTubeチャンネルの紹介!

いつも当ブログをご覧いただいている方、本当にありがとうございます。 毎日100人近くの方に見ていただけて、嬉しい限りです。 今後もできる限りの情報発信をしますので、よろしくお願いします! さて、このブログもある程度内容が充実しました。(といってもまだまだ足りないことが沢山ありますが(;^_^A) ついては、今後の方針について簡単に述べます。  筆者 新しく考えていることも伝えます! [outlin […]