スメタナ「わが生涯より」解説|失聴を刻んだ弦楽四重奏の内容と名盤2選
陽気な踊りの音楽が、突然、一本の甲高い音に断ち切られます。 ▶第4楽章 突然のキーンという音 スメタナの弦楽四重奏曲第1番「わが生涯より」、この曲でもっとも有名な場面です。 なんとこの音は、作曲者自身の耳を襲った耳鳴りを、そのまま楽譜に写し取ったものでした。 筆者 なんと聴覚の喪失をも音楽にした曲なのです! では、なぜ彼は自分を襲った悲劇を、音符にして残したのでしょうか。 また、それ以外の部分はい […]
※ 弦楽器の室内楽曲を紹介しています。
<プレイヤー向け>
<コンセプト別まとめ>
<ハイドン>
<モーツァルト>
<ベートーヴェン>
<メンデルスゾーン>
<シューベルト>
<ブラームス>
<ドヴォルザーク>
<スメタナ>
<チャイコフスキー>
<シベリウス>
<その他>
陽気な踊りの音楽が、突然、一本の甲高い音に断ち切られます。 ▶第4楽章 突然のキーンという音 スメタナの弦楽四重奏曲第1番「わが生涯より」、この曲でもっとも有名な場面です。 なんとこの音は、作曲者自身の耳を襲った耳鳴りを、そのまま楽譜に写し取ったものでした。 筆者 なんと聴覚の喪失をも音楽にした曲なのです! では、なぜ彼は自分を襲った悲劇を、音符にして残したのでしょうか。 また、それ以外の部分はい […]
ざわめくトレモロが爆発し、聴き手を一気に不穏へ引きずり込む—— それがシューベルトの「四重奏断章」です。わずか9分ほどの単一楽章ながら、後の「未完成」交響曲を予感させる名曲として知られています。 じつは完成したのは第1楽章だけで、第2楽章は書きかけのまま放棄されました。「未完」でありながら忘れがたい——そんな魅力をたたえた作品です。 筆者 現代では第1楽章のみが演奏されます。わずか9分、あっとい […]
普段あまりクラシックを聴かない方でも、慣れ親しんだ方でも、 耳にしただけで「おお、かっこいい!」と感じられる名曲がありますよね。 今回のテーマは、弦楽合奏曲! この記事では、 どこかで耳にしたことのある定番の弦楽合奏曲から、知る人ぞ知るレアな名作まで、 「かっこいい弦楽合奏曲」を軸に厳選して紹介します。 バイオリンやヴィオラ、チェロが重なったときの、分厚くて艶のある響き。 あの音に、思わずシビれる […]
「第九の後の世界」—— 年末になると、ベートーヴェンの《第九》を聴く人も多いのではないでしょうか。 では、その “第九の後の世界” をご存じでしょうか? その答えの一つが、後期弦楽四重奏曲の入口、弦楽四重奏曲第12番です。 “第九の後の世界” を味わえるのは、後期弦楽四重奏曲ならでは。 堂々とした和音で幕を開け、深い和声の世界へと沈み込んでいく—— […]
豊かな世界観、艶やかな色彩—— メンデルスゾーンの弦楽四重奏曲第5番は、彼の中後期の集大成ともいえる作品です。 彼の作品の中では知名度が控えめですが、実は彼が「自身の最高傑作」と評したほどなのです! 筆者 実際の演奏でもさまざまな名場面が味わえる名曲です! 機会があればぜひ味わっていただきたい一曲。この記事では、バイオリン歴35年以上の筆者が、弦楽四重奏曲第5番の聴きどころや魅力を演奏者目線で解説 […]
シベリウスの数少ない弦楽四重奏曲——「内なる声(Voces intimae)」は、透明な響き・深い精神性が魅力の一曲です。 原題 Voces intimae には、「内面」と「親密さ」という二つの意味が込められています。そのため、日本語では「親愛なる声」と称されることも。しかしその音楽は、どこまでも静かに、深く沈んでいくような作曲者の声のようです。 筆者 個人的には「内なる声」のほうが、曲の印象 […]
流麗で、ダークな世界観の名曲—— メンデルスゾーンの弦楽四重奏曲第4番は、知名度こそ高くないものの、奥深い魅力を秘めた作品です。 麗しくも影のある旋律、四声の繊細な絡み合い。 そして、実はバイオリン協奏曲の前身ともいわれる構成——力強さが宿っているのです。 筆者 あの協奏曲の情熱を、弦楽四重奏曲でも楽しめます! この曲が書かれたのはメンデルスゾーンの充実期。彼が指揮者・作曲家として大きな成功を収 […]
晩年のモーツァルトによる、軽快でユーモラスな曲—— 「不協和音」というちょっとこわそうなタイトルとは裏腹に、この曲にはモーツァルトらしい軽やかさやユーモアがたっぷり詰まっています。 たしかに第1楽章の出だしは、誰が聴いても「えっ」と思うような不思議な響き。でもそれ以外は、思わず口ずさみたくなるような明るいメロディが続きます。 筆者 モーツァルトらしい洗練が感じられる、まさに晩年の名作です! この記 […]
哀しみをたたえた美しい旋律と、静かに揺れるような抒情。 シューベルトの弦楽四重奏曲第13番《ロザムンデ》は、彼が人生の暗い影と向き合いながら生み出した、繊細で深みのある名作です。 第2楽章の旋律は、とくに有名です。劇音楽の前奏曲から生まれたこのメロディは、優しさのなかにかすかな哀愁をにじませます。 同時期に書かれた《死と乙女》と並んで、シューベルト後期室内楽の頂点とされている本曲。そのルーツとは— […]
ベートーヴェンの弦楽四重奏って、どれから聴けばいい? はじめての人におすすめはある? 彼が作った弦楽四重奏は全16曲。はじめて聴く方には、少しハードルが高く感じるかもしれません。 でもご安心を。はじめてでも親しみやすく、個性も光る名曲があります!彼らしいドラマチックな曲から、香り高い一曲まで。中には、たった20分の超名曲もあります! 筆者 交響曲とはまた違う魅力が詰まっています! 今回は、歴35年 […]