【解説】シューベルト 弦楽四重奏曲第13番《ロザムンデ》|静かな哀しみを紡ぐ名作
哀しみをたたえた美しい旋律と、静かに揺れるような抒情。 シューベルトの弦楽四重奏曲第13番《ロザムンデ》は、彼が人生の暗い影と向き合いながら生み出した、繊細で深みのある名作です。 第2楽章の旋律は、とくに有名です。劇音楽の前奏曲から生まれたこのメロディは、優しさのなかにかすかな哀愁をにじませます。 同時期に書かれた《死と乙女》と並んで、シューベルト後期室内楽の頂点とされている本曲。そのルーツとは— […]
哀しみをたたえた美しい旋律と、静かに揺れるような抒情。 シューベルトの弦楽四重奏曲第13番《ロザムンデ》は、彼が人生の暗い影と向き合いながら生み出した、繊細で深みのある名作です。 第2楽章の旋律は、とくに有名です。劇音楽の前奏曲から生まれたこのメロディは、優しさのなかにかすかな哀愁をにじませます。 同時期に書かれた《死と乙女》と並んで、シューベルト後期室内楽の頂点とされている本曲。そのルーツとは— […]
曲を弾いていて「音程がしっくりこない…」と悩んだことはありませんか? 実は音程の取り方には、大きく2つの手段があります。「位置感覚」で取るか、「耳の感覚」で取るか--。この2つ、似ているようで実は違いがあります。 私も昔、↓の譜面の音程が上手くハマらずに悩んでいました。 (これは数日前にご紹介した、サンサーンスの「オルガン付き」です) このとき、当時の先生に言われたのが“あー、耳じゃな […]
壮麗なオルガンが鳴り響く、唯一無二の交響曲—— サンサーンスの交響曲第3番《オルガン付き》は、その名の通りオルガンを用いた豪華な響きが特徴です。 ですが、この曲の真価は“音の派手さ”だけではありません。厳かで、透明感のある響き。宗教的な要素すら感じさせる、構造美と叙情の両立。聴く者の心を静かに揺さぶる、深みある傑作なのです。 筆者 緻密さ、そして静けさの中に光る美しさも格別です! 本記事では、バイ […]
室内楽の生演奏は、超面白い! 室内楽の演奏会は、じつは魅力の宝庫です。先日も、弦楽四重奏を生で聴く機会がありました。たった4人の演奏なのに、信じられないほどの緊張感と没入感が味わえます。 筆者 オーケストラでは味わえない“ライブ感”があります! 実は、室内楽の演奏会は意外と少ないのです。 プロにとっては収益化が難しい。 アマチュアにとっては技術的にハードルが高い… だからこそ、もし周りで室内楽の演 […]
ベートーヴェンの弦楽四重奏って、どれから聴けばいい? はじめての人におすすめはある? 彼が作った弦楽四重奏は全16曲。はじめて聴く方には、少しハードルが高く感じるかもしれません。 でもご安心を。はじめてでも親しみやすく、個性も光る名曲があります!彼らしいドラマチックな曲から、香り高い一曲まで。中には、たった20分の超名曲もあります! 筆者 交響曲とはまた違う魅力が詰まっています! 今回は、歴35年 […]
楽器の紛失防止にいいものはない? 誰かに盗まれたらどうしよう… 楽器を持ち歩いていると、そんな不安に襲われたことはありませんか? 私が強くおすすめしたいのが、Airtag(エアタグ)です。車の鍵や財布に使われることの多いアイテムですが、楽器ケースとの相性も抜群なんです。 小さくて目立たず、それでいて高精度で位置がわかる。しかも買い切り・電池交換可能というコスパの良さも魅力です。 筆者 Airt […]
新たな川の流れを切り拓くような、希望に満ちた一作——シューマンの交響曲第3番《ライン》は、彼の充実期に生まれた、生き生きとした名曲です。 シューマンといえばピアノ曲で知られていますが、4つの交響曲も非常に人気があります。どの作品にも、人生の光と影がにじむような深い表情が感じられます。愛妻クララとの絆、そして後年彼を苦しめた精神の不調——《ライン》にも、そうした人生のドラマが色濃く映し出されているの […]
「弦楽器の配置って、どれが“正解”なんだろう?」 オーケストラや室内楽を聴いたり演奏したりしていると、一度は感じたことがあるこの疑問。実はこれ、楽団ごと・曲ごとに“音の意図”をもって選ばれている配置なんです。 音の広がり方、ハーモニーのまとまり、アンサンブルのしやすさ——配置は、演奏そのものに大きな影響を与える要素です。 筆者 実際、奏者にとっても“やりやすさ”がまるで変わります! 本記事では、 […]
「あ、あの番組のテーマ曲だ!」そう思った方も、多いのではないでしょうか。 チャイコフスキーの《弦楽セレナーデ》。高貴で華やかな響きが、今も多くの人を惹きつけています。 でもこの曲、ただ美しいだけじゃないのです。裏に秘められたのは、“古典派”モーツァルトへの憧れ。そして、誰に頼まれたわけでもない、彼自身の“内なる衝動”から生まれた音楽です。 筆者 “自分の心”から生まれた、特 […]
ペグが固くて回らない…! 逆に、クルクル滑って止まらない…! その悩み、ペグコンポジションを持っておくと解決できるかもしれません。 ペグコンポジションは、楽器のペグに塗る専用の潤滑剤。「滑りの素」と「滑り止めの素」両方が入っていて、どちらのトラブルにも対応できます。 なかでも人気なのが、老舗ヒル社が製造するモデル。筆者も実際に使っており、その扱いやすさに助けられています。 筆者 特に固いペグに塗る […]