- いろいろ肩当てを試したけど、どれも今ひとつ…
- 音質まで変えてくれる、本当に良い肩当てってないの?
そんなふうに悩んでいる方にこそ、ぜひ知ってほしいのが
ピラストロ社が誇る高性能モデル——「KorfkerRest(コルフカーレスト)」です。
値段は正直高めですが、フィット感・音質・自由度のどれもが圧倒的。
一度使えば、「これまでの肩当てとは別物だ」と感じるはずです。
私自身、2018年から約8年間にわたり使い続けてきましたが、
「なぜもっと早く使わなかったんだろう」とすら思っています。

そして、もう元の肩当てには戻れません!
この記事では、バイオリン歴35年・ビオラ歴5年以上の筆者が
- コルフカーレストの装着感や音質への影響
- 他製品との違い
- どんな人におすすめか
…といったポイントを、実経験を交えてレビューしていきます。
コルフカーレストの長所・短所まとめ
- 自分の肩に合わせて形状を変えられる
- 非常にズレにくい
- トップクラスの音質。クリアで伸びやか
- ほかの肩当ての1/2位の軽さ
- 高い買い物になる
- 低い肩当てが好きな人にはやや不向き
コンセプト・・・ 世界初の「曲げられる」「最軽量の」肩当て
コルフカーレストのコンセプトは大きく次のとおりです。
自分自身で、肩当てに直接力を入れることで、肩の形状に合うよう曲げることができます。
装着感
装着感の特徴は、大きく3つです。
- 曲げることでどんな肩にも合う
- 非常に外れにくい
- 低くはできない
1.曲げることでどんな肩にも合う

上の画像のとおり、コルフカーレストは自分の手で肩に合うように曲げられる肩当てです。
単純な起伏はもちろん、ねじるように曲げることも可能です。
私は結構なで肩のタイプです。
画像のように、左側の起伏をしっかり付けて、右側を少し手前にねじらせています。
高さを補いながら、鎖骨に合わせて構えることができています。
2.非常に外れにくい

コルフカーレストは、とても外れにくいです。
脚部分が少し凸凹しており、とても滑りづらい素材をしています。
また、足の角度をネジで固定するようになっています。
この2点により、最小限の設置面積でしっかり楽器にはまります。

3.肩当てを低くはできない
コルフカーレストの数少ないデメリットとして、肩当てを極端に低くすることはできません。
…といっても、デフォルトの高さでほとんどの日本人に合うと思います。
KUNなどの一般的な肩当てを使い慣れていれば、同じ感覚で使えます。
「極端に低くできない」とだけ覚えておけば良いです!
◎ 自分の好きなように曲げられる ⇒ フィット感が抜群
◎ 非常にズレにくい
▲ かなり低い肩当てを求める人には不向き
音色・・・ クリアで、遠くによく飛ぶ
楽器の音が、きわめてクリアに響きます。
コルフカーレストの響きは、あらゆる肩当てでもトップクラスに良いです。
理由として、まず本体部分のトーンウッドメイプルがとても高品質であるから。また、それ以外の金属の使用を極端に減らしているからです。
脚にも、最小限の振動抵抗を実現する特殊合金アルミニウムを採用しているそうです。
同価格帯の「ホマレ」との音色の比較
コルフカーレストと同価格帯の、ホマレとの違いは次のとおりです。
- コルフカーレストは、抜けがよく、クリアでカーンと伸びるような響き。
- ホマレは、肩当てを通じて楽器が振動して、増幅するような響き。

ご自身の構え方や、響きの好みで選びましょう!
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重量・・・ きわめて軽い

コルフカーレストは、羽のように軽いです。
肩当て無しのバイオリンとほぼ変わらないです。
本当に長時間弾けます。
補足(拡張モデルについて)
コルフカーレストは、いくつかの拡張パックやマイナーチェンジモデルが発売されています。
結論、私はオリジナル版で十分だと思っています。
簡単にまとめておきます。
1.エルゴパック…さらに高さを出したい、肩当てを奥にしたい人向け
エルゴパックは、コルフカーレストの脚の関節を増やす部品です。
簡単に言うと、肩当てをさらに奥にセットしたり、高さを上げたりできます。
(肩当てを低くすることはできません)
このエルゴパック、私も使ってみました…が、ほとんどの人には不要だと思います。
理由は、コルフカーレスト単体の機能だけでほとんどの人にフィットするだろうからです。
なお、最近のコルフカーレストは、ほとんどがエルゴパック付属済みの「Model 2」になります。
とりあえず単体で使ってみて、足りない場合のみエルゴパックを使用するのが良いと思われます。
2.コルフカーレスト ルナ…プラスチック製で、セッティングが若干楽
コルフカーレスト ルナは、コルフカーレストをプラスチック製にした製品です。
一回だけ試奏しましたが、オリジナルの方が若干クリアに響く程度で、音質は十分良いです。
お店の方曰く、利点はセッティングのしやすさ。
オリジナルよりも少ない力で曲げられ、脚もドライバーを使わずに調整可能とのこと。
しかも折りたたんで収納できるそう。
力の強くない人、小回り重視の人向けです。
また、時期にもよりますが、オリジナルより安いことが多いです。
「オリジナルほどはお金を出せないけれど、コルフカーレストの長所が魅力」という方は一考の価値ありです。
3.コルフカー クレイドル…装着性が増した超高級バージョン
コルフカー クレイドルは、楽器への取り付けがさらに強化されたバージョンです。
検索してもらえればわかりますが、まるでUFOのような形です。
クレイドルの値段はなんと120,000円。
私は弾いたことがないので、音質はわかりません。また、ほとんど評判も聞きません。
(オリジナルと同じ材質のため、そんなに変わらないと思われます)
正直、よほど特殊な形状のバイオリンでなければ、普通のコルフカーレストでいいと思います。
まとめ
- ジャストフィットする肩当てがほしい人
- 肩当てがよく外れてしまう人
- 抜けのよい響きが好きな人
- 高くても一生使えるものを探している人
コルフカーレストは、どんな肩にも合うフィット性と最高クラスの音質を持っています。
ある程度適切なフォームを作れていることが前提ですが、いまの肩当てに不満を感じているなら、ぜひ検討してみてください!