バイオリン弦・肩当て、室内楽曲、オーケストラ曲の紹介・解説をしています。興味があればご覧ください!

レザーウッド・ベスポーク松脂を徹底レビュー!音が変わる“別格”のバイオリン松脂

  • いい松脂って、どのくらい音が変わるの…?
  • 後悔しない松脂選びをしたい!

そんな疑問を持っている方にこそ、ぜひおすすめなのが
最高品質の松脂——

レザーウッド・ベスポークです!

ベスポークは、オーストラリアの元プロ奏者が生み出した“質感特化型”の高級松脂
音の再現性、吸い付きの良さ、塗りやすさ…
すべての性能がトップクラスで、世界中の奏者から評判を集めています。

唯一の弱点は価格(10,000円前後)ですが、
数年使えることを考えると、弦に比べてコスパも優秀です。

この記事では、バイオリン歴35年以上の筆者が、実際に使い込んだ経験をもとに、

  • ベスポークの音質やリアルな使用感

  • 2タイプ(SuppleCrisp)の違いと選び方

  • 価格に見合う価値があるか?

などを徹底的にレビューしていきます!

ベスポークってどんな松脂?

きめ細やかな粒子――音の再現性が超高い!

ベスポーク最大の魅力は、粒子がきめ細やかなことです。

どんな弓の角度・スピードでも音が素直に立ち上がります。
引っ掛かりが均一のため、音の再現性の高さ--
「弾きたい音を、思った通りに出せる感覚」が得られます。

 
筆者
演奏——特に発音がめちゃくちゃ安定します!

この“きめ細やかさ”は、後述のsupple・crispどちらのタイプにも共通しており、
運弓のムラをなくしたい人、ピアニッシモでも安定した音がほしい人に特におすすめです。

元プロオケコンマスによる情熱作!

ベスポークの開発者は、オーストラリアのプロオケでコンマスを務めていたアンドリュー・ベイカー氏
彼は、世界中の木材や配合を研究し、開発チームを作ったのです。

筆者
なんとプロオケの元コンマスによる、“本気すぎる”情熱の松脂なのです!

実際の使用感をレビュー!

弾き心地がすごく整う!

実際に弾いたときの魅力は、発音が超安定すること。

どこから弓を当てても滑らかに反応してくれるので、
「自分の演奏がうまくなった?」と錯覚するほど操作感が整います。

また、“きしみ”が少ないのもポイント。
少々圧力を掛けても全く問題ありません。

特に、スピッカートや繊細な音量操作に自信が持てない人には強い味方になります。

持ちやすく、塗りやすい

ベスポークは、とても持ちやすい形状をしています。
上面以外が木で覆われていて、しっかり握れるため安定して塗れるのが特徴。
手から滑り落ちにくく、うっかり落としても割れにくい構造です。

筆者
一度落としたことがありますが(ごめんなさい)、
ほとんど傷もなくそのまま使えました!
塗り心地もなめらかで、少量でもしっかり塗布できる感覚があります。

💡ここまでのまとめ:
・きめ細やかで立ち上がりが安定する!
・持ちやすく、塗りやすい!

どちらを選ぶ?SuppleとCrispを徹底比較

ベスポークは、粘度のほどよい「Supple」(サプル)と、粘度の高い「Crisp」(クリスプ)の2種類が展開されています。

Supple:しっとり系。深み・内声向け

Supple(サプル)は、滑らかさと深みを重視したタイプ
いわゆるライトタイプに近く、ベルナルデルなどと似た傾向があります。

引っかかりは控えめで、弓圧をかけると深くしっとりとした音が出るため、
内声や室内楽でのハーモニー作りにぴったりです。

👉こんな人におすすめ!

  • ベルナルデルなどライト系を使ってきた人

  • 内声奏者

  • スムーズな運弓や音色の深さを重視したい人

Crisp:明瞭系。ソロ・技巧サポートに最適

Crisp(クリスプ)は、輪郭がクッキリしたタイプ
いわゆるダークタイプで、ギヨーム、メロス、黒猫などに近い性能です。

引っかかりが強く、明確な発音が得られるため、
スピッカートや速弾きなど、技巧的なパッセージに心強い味方になります。
それでいて、ベスポーク特有の“きしみの少なさ”は健在です。

👉こんな人におすすめ!

  • ギヨームなどダーク系を使ってきた人

  • ソリストや、テクニックをしっかりサポートしたい人

  • 反応の分かりやすさを好む人

ブレンドタイプはどうなの?→セルフ調整がおすすめ

ベスポークは、SuppleとCrispを任意の比率でブレンドした商品も販売しています。
例:Supple75%+Crisp25%など。

ブレンドは魅力的ですが、価格がより高くなるのが難点。
そのため筆者のおすすめは——
まず片方を試し、満足ならそれでOK。
もしブレンドしたければもう一方も購入して調節する方法
です。

この方が、自分で塗る量を変えられるし、価格も大して変わりません。
なにより2倍長持ちです!(笑)

筆者
私はSuppleをまず買いました。
のちにCrispも買って、現在は季節に合わせて分量を変えています。

価格は高い?

ベスポークの価格は、2025年6月時点で10,000円弱。
これは、一般的な松脂の約3倍にあたります。

正直に言えば、唯一とも言えるデメリットはこの価格の高さです。

とはいえ、容量は他の松脂と同じくらいで、1〜2年は余裕で使えます
頻繁に交換する弦と比べると、ランニングコストの差はそれほど大きくありません。

 
筆者
一度買えばしばらく使えるし、
弦よりベスポークを優先して買うのは“アリ”だと思います!

まとめ|ベスポークはこんな人におすすめ!

  • 立ち上がりを安定させたい!
  • 「きしみ」を気にせずに弾きたい!
  • 高品質な松脂をいちど使ってみたい!

松脂は、音のコントロールや弾き心地に直結する重要なアイテムです。

いろんな松脂を使ってきた方はもちろん、
「ずっと同じ松脂を使い続けている」という方にも、
ベスポークは“世界が変わる”ような感触を与えてくれる一本になるはずです。

筆者
「少し高価だな…」と思う方も、その分の価値は間違いなくあります!

気になる方は、SuppleまたはCrisp、どちらかぜひ試してみてください!