【解説】シベリウス/交響曲第1番【北欧の風が紡ぐ幻想詩】
冷たい風が吹き抜ける森、陰影に満ちた空―― シベリウスの《交響曲第1番》は、そんな風景が音楽だけで浮かび上がってくる名曲です。 自然や神話を音で描く名手・シベリウス。なかでも本曲は、その個性が濃密に表れています。なぜこの曲は、これほどまでにドラマチックで幻想的なのでしょうか? 筆者 第2番が有名ですが、1番こそ“シベリウスらしさ”が詰まってます! 本記事では、バイオリン歴35年以上の筆者が、交響 […]
冷たい風が吹き抜ける森、陰影に満ちた空―― シベリウスの《交響曲第1番》は、そんな風景が音楽だけで浮かび上がってくる名曲です。 自然や神話を音で描く名手・シベリウス。なかでも本曲は、その個性が濃密に表れています。なぜこの曲は、これほどまでにドラマチックで幻想的なのでしょうか? 筆者 第2番が有名ですが、1番こそ“シベリウスらしさ”が詰まってます! 本記事では、バイオリン歴35年以上の筆者が、交響 […]
今回は、メンデルスゾーンの有名な交響曲「スコットランド」を紹介します。 メンデルスゾーンは速筆で、短い生涯のなかでもたくさんの曲を書きました。 しかし、この交響曲は彼が完成までになんと13年もかかったのです。 38歳の生涯の、21歳~33歳をかけた曲。 この記事を読むと、彼はなぜこの曲を書いたのか、人生になにがあったのかが分かります。 筆者 後半では、バイオリン弾きとしての視点も紹介します! [ […]
ドヴォルザークの交響曲第6番。 この曲は、全体的に明るく、のびのびとした楽想です。 一方、ドヴォルザークの曲のなかでは、あまり有名ではありません。 しかし、彼の音楽を詳しく知るうえで、この曲はとても重要なのです。 この曲は、彼が意識的に民族音楽を交響曲に取り入れた最初の曲であり、また彼の名を国際的に広めるきっかけともなった曲でもあるのです。 第3楽章の「フリアント」をはじめ、独特な楽想も多く登場し […]
チャイコフスキーの交響曲第4番。演奏者の間では「チャイ4」とよく略されます。 とてもドラマチック・劇的な曲調で、多くの人に好まれる曲ですね。 実は、チャイ4はチャイコフスキーの人生観を知るためにとても重要な曲です。 チャイコフスキーは、自分の価値観…とくに人生観を、彼の後期三つの交響曲に作曲という形で示しています。 中でもチャイ4は、チャイコフスキー自身の遺した手紙のなかで主な楽想が告白されていま […]
ドヴォルザークの《新世界より》は、クラシックファンのみならず、テレビや映画などでも耳にする有名な交響曲です。 「新世界」とは、彼が晩年を過ごしたアメリカを意味しています。この曲には異国の文化と出会った驚きや感動、そしてふるさとチェコへの郷愁が深く刻まれています。 本記事では、バイオリン歴35年の筆者が、《新世界より》の作曲背景や音楽の特徴を解説。また、演奏者としての視点からも、この名作の魅力を紹介 […]
この曲、なんだか懐かしいけど…どこから来るものだろう? “ボヘミア的”って具体的にどういうこと? ドヴォルザークの交響曲第8番には、“心を呼び起こすような懐かしさ”がありますよね。とても親しみやすくて、弾いていても自然と感情が乗る——。その裏には、彼にしかできない感性・ストーリーが潜んでいるのです。 この曲は、ドヴォルザークが自然豊かな土地で、自身のルーツを反映させながら書き上げました。郷愁と明る […]
「ジャジャジャジャーン」で始まる、世界で最も有名な交響曲。それがベートーヴェンの《交響曲第5番「運命」》です。 でも… “運命”ってどういう意味なの? なぜ冒頭だけが有名なの? 演奏するにはどんな難しさがある? この記事では、そんな疑問に応えつつ、バイオリン歴35年の筆者が演奏者目線で「運命」の魅力を深掘りします。 \同時期の名作/→ ベートーヴェン「英雄」交響曲の解説はこちら→ 弦楽四重奏「ラズ […]
ベートーヴェンの第4番はあまり聞いたことがないけれど、どんな曲なのだろう? 弾くにあたって時代背景を知っておきたい! ベートーヴェンの交響曲第3番『英雄』、第5番『運命』は有名な曲ですね。 実は、その間に位置する交響曲第4番も、とても魅力的な曲なのです。 後世のメンデルスゾーンは、ベートーヴェンの交響曲第4番が大好きで自筆譜を持っていたほどです。シューマンもまた、同じように絶賛しています。 筆者 […]
ベートーヴェンの英雄・・・作品名はよく聞くけれど、どんな曲なんだろう? 弾くにあたって時代背景を知っておきたい! ベートーヴェンの交響曲と言われて誰もがパッと思いつくのは、「運命」や「第九」です。 しかし、今回紹介する「英雄」も、これらに負けないくらい大切な曲です。 というのも、それまでのクラシック音楽の概念を壊したと言われるほど、クラシックの歴史にとって重要な曲だからです! 筆者 ベートーヴェン […]