- 「内声らしい響き」を出したい!
- オケや室内楽でおすすめの弦がほしい!
そんな悩みを抱えるビオラ奏者にこそ試してほしいのが、トマスティーク社の新弦「ダイナモ」です。
この弦の魅力は、ただ柔らかく溶けるだけではありません。
響きに優しさがありつつも、しっかりとした密度と反応性を持ち、
「弾きやすさ」と「表現力」の両立を実現しています。
これ、ほんとにおすすめです!
ビオラ用ダイナモの魅力と実力を徹底的にレビューします。
ダイナモ-Dynamo-の長所・短所まとめ
- ナチュラルで引き出しの多い音
- ほどよい輪郭
- 反応が十分よい
- 内声奏者にとってはバツグンの使い心地
- 強いハリを求める人には向かない
- 流通がまだ少なく、価格が安定しない
ダイナモってどんな弦?|トマスティークが放つ新定番

ビオラ弦「ダイナモ」は、2024年にトマスティーク社から登場した新製品です。
もともとはバイオリン用として開発され、その完成度の高さが話題となり、
同年、満を持してビオラ用もリリースされました。
トマスティークといえば、ドミナントやインフェルドで知られる老舗ブランド。
その公式サイトでも、この「ダイナモ」は発売当初からトップページを飾るなど、
同社がいかに力を入れているかが伝わってきます。
メーカーが掲げるコンセプトは、「幅広いサウンドと表現力」。
ソロ・室内楽・オーケストラのどんなシーンでも活躍できるよう、
柔軟で多彩な音作りが可能な弦として設計されています。
音色・操作性など|密度感と広がりを両立するビオラサウンド
音色の特徴|ナチュラルで芳醇、引き出しの多い音

ダイナモ最大の魅力は、その「音色の多彩さ」にあります。
ベースは、ニュートラルで自然な響き。
そこからシーンに応じて、音色の表情を自在にコントロールできます。
- ナチュラルな色味で、変な味付けがない
- ややリッチで複雑な質感(ピュア系ではない)
- 輪郭はくっきりしすぎず、ほどよいピント感
ピラストロ製の弦(例:オブリガートやトニカ)と比べても、
ここまで音の「表情」を引き出せる弦は、なかなかありません。
弾き心地|大人びた柔らかさで、内声にちょうどいい
ダイナモの弾き心地は、しなやかで落ち着いた感触。
派手すぎず、柔らかすぎない――まさに「大人のビオラ弦」といった印象です。
内声的な役割を担う場面でも、音が自然に溶け込みながら芯を保つので、
「響きの中に埋もれないけれど、出しゃばらない音」を求める人にぴったりです。
操作性|しっかり反応、でも柔らかすぎない
ダイナモは、内声向けの弦にありがちな「鈍さ」や「モタつき」がありません。
発音がそこそこ速く、どんな曲にも対応できる反応の良さを持っています。
左手の押さえ心地も標準的な硬さで、特に違和感はなし。
柔らかすぎて逆に不安定…という不満も起こりにくいです。
※ただし、操作感はビオラ本体の大きさや構造にも左右されます。
●おすすめのプレイヤー:
- オーケストラや室内楽中心の奏者
- 溶け合う音、内声らしいハーモニーを重視する人
●あまり向かないかも:
-
ソロでの華やかさ・輝きを最重視する人
-
強いハリや分かりやすさを求める奏者(エヴァピラなどを推奨)

価格帯|コスパは?ダイナモの購入ガイド
2025年5月現在、ダイナモのビオラ用セットは約22,000-25,000円程度。
ピラストロ社のオブリガートと同等の価格帯で、
ビオラ弦としてはやや高価な部類に入ります。
とはいえ、その価格に見合うだけの音色と操作性があるのも事実。
音のバランス、扱いやすさ、そして表現力の広さを考えると、
「納得の価格帯」と言えるでしょう。
流通がまだ少ない…
ダイナモのデメリットは、まだ流通が少なく、価格が安定しないこと。
国内外の楽器店・ECサイトではまだ流通が少ないのが現状です。
取り扱いショップをしっかり選ぶ必要があります。
下のリンク先なら、Yahooショッピングやサウンドハウスをおすすめします!
その他|見逃せない使用感のポイント
寿命|標準〜やや長めで安心

ダイナモは、耐久性においても安定した性能を発揮します。
通常使用であれば、4〜6か月の寿命が目安。
オブリガートやラーセンに比べても、やや長めに使える印象です。
音の劣化も緩やかで、急に曇ったり、反応が悪くなることは少なめ。
頻繁に弦を替えたくない人にとっては、大きなメリットになります。
※アマチュアの方が日々30分-1時間程度練習することを目安としています。
チューニングの安定性|かなり良好
ダイナモのもう一つの強みが、チューニングの安定性です。
張ってから馴染むまでの時間は比較的短く、特に湿度変化に強い印象があります。
練習や本番の途中で大きくズレることが少なく、
安心して演奏に集中できるのも、この弦の魅力の一つです。
まとめ|音色に妥協したくない内声プレイヤーへ。一度試してほしい弦
- 溶け合う音、広がる響きを追求する人
- オーケストラ・室内楽プレイヤー
- ほどよい操作性も求める人
ビオラ弦「ダイナモ」は、柔らかさと使いやすさを兼ね備えた新定番弦です。
響きは柔らかく自然で、内声的な役割にぴったりフィット。
それでいて反応も良く、操作性にも優れています。
特におすすめしたいのは、室内楽やオーケストラで
「溶け合う音」「支える響き」を求めるプレイヤー。
ソロで派手に鳴らす弦ではありませんが、
内声としての理想を形にしたようなバランス感があります。
価格は少し高めですが、クオリティは申し分なし。
「自分の音色を引き出したい」「新しい弦を試してみたい」
そんなビオラ奏者に、ぜひ一度手に取ってほしい弦です。