【解説】ベートーヴェン/弦楽四重奏曲『ハープ』&『セリオーソ』【心の奥に響く美と厳粛】
弦楽四重奏曲第10番「ハープ」・第11番「セリオーソ」は、ベートーヴェンの中期作品群…「傑作の森」の終盤に作られた曲です。 この2曲は、ベートーヴェン30代の劇的なドラマを乗り越えて作られた、いくぶん大人びた作品たちです。 彼の中期作品のなかでは比較的コンパクトで、聴きやすく、隠れたファンも多いです。 この記事では、バイオリン歴35年以上・ビオラ歴ありの筆者が、ベートーヴェン/弦楽四重奏曲第10番 […]
弦楽四重奏曲第10番「ハープ」・第11番「セリオーソ」は、ベートーヴェンの中期作品群…「傑作の森」の終盤に作られた曲です。 この2曲は、ベートーヴェン30代の劇的なドラマを乗り越えて作られた、いくぶん大人びた作品たちです。 彼の中期作品のなかでは比較的コンパクトで、聴きやすく、隠れたファンも多いです。 この記事では、バイオリン歴35年以上・ビオラ歴ありの筆者が、ベートーヴェン/弦楽四重奏曲第10番 […]
弦楽四重奏曲第13番・第14番は、ドヴォルザークがアメリカ滞在で精神疲労を起こしたあと、故郷に帰って心の回復とともに書かれた曲です。 故郷ボヘミアの空気をたっぷり味わうかのような曲調。そして晩年のドヴォルザークによる円熟した技法です。 2曲とも知名度は低いかもしれませんが、素晴らしい名曲なのです。個人的には、前作の第12番「アメリカ」と同じくらい有名になってほしいです。 この記事では、バイオリン歴 […]
ドヴォルザークの「アメリカ」。弦楽四重奏曲のなかで10本の指に入るほど有名な曲です。 この曲は、晩年のドヴォルザークが、スピルヴィルというアメリカの景勝地で過ごしているときの作品です。 ドヴォルザークらしさがあふれ出た、実にのびのびとした曲です。 この記事では、バイオリン歴35年以上・ビオラ歴ありの筆者が、ドヴォルザーク/弦楽四重奏曲「アメリカ」について解説します。 「アメリカ」にはどういったバッ […]
「こんなにも心に染み入る四重奏があったとは」そう思わせてくれるのが、メンデルスゾーンの《弦楽四重奏曲第1番》です。 知名度では「真夏の夜の夢」や「スコットランド交響曲」「弦楽八重奏曲」に一歩譲るかもしれません。しかし、この四重奏曲は若き作曲家が紡いだ、瑞々しくも芳醇な響きに満ちています。 20歳の青年とは思えない成熟した情感、そしてロマン派初期らしい繊細な旋律美——クラシックファンならきっと惹かれ […]
メンデルスゾーンの弦楽四重奏曲で聴きやすいものはない? 弾くにあたって作曲背景を知っておきたい! メンデルスゾーンの弦楽四重奏曲で、もっとも有名と思われるのはこの第2番。「第2番」とされながらも、実は第1~6番のなかで最初に作られました。 筆者 初期の作品とは思えないほどの完成度。とても素敵な曲です! この記事では、バイオリン歴35年以上・ビオラ歴ありの筆者が、メンデルスゾーンの弦楽四重奏曲第2番 […]
メンデルスゾーンの弦楽八重奏って有名だけれど、改めてどんな曲なんだろう? 部活動の8人で弾きたいけれど、ぶっちゃけ難しい? 弦楽八重奏曲という編成は珍しく、その中ではこのメンデルスゾーンの作品がもっとも有名で、演奏機会も多いです。 小交響曲の趣がある弦楽器だけの室内楽編成で、メンデルスゾーンの素直でまっすぐなエネルギーを感じられます。聴くのはもちろん、8人集まったらぜひ演奏にもチャレンジしてほしい […]
ベートーヴェンが好きなのだけれど、おすすめの曲はある? 初めてでも取り組みやすいカルテット作品はないかな? ベートーヴェンの弦楽四重奏曲は全部で16曲あり、うち1~6番は初期作品といわれます。 初期作品といえど、これら6曲は素晴らしい仕上がりとなっています。彼はほかの作曲家と比べて、十分な実力を付けてから弦楽四重奏曲に取り掛かったためです。 ですので、これらの作品を聴き比べるのも楽しいですし、初め […]
ラズモフスキーはどんな経緯で作曲されたのだろう? 第7~9番のなかでおすすめはある? ベートーヴェンの弦楽四重奏曲は全16曲。その中でも花形といわれるのが、「ラズモフスキー三部作」と呼ばれる第7~9番です。 筆者 演奏者としても憧れの作品です! この記事では、バイオリン歴35年以上・ビオラ歴ありの筆者が、ベートーヴェン・弦楽四重奏曲第7~9番「ラズモフスキー」について紹介します。 この記事を読むと […]
ベートーヴェンの曲って小難しそうなイメージがあるけれど、聴きやすいものはない? 初めてベートーヴェンの弦楽四重奏曲を弾くのだけれど、おすすめの曲はある? ベートーヴェンの弦楽四重奏曲第3番は、非常に伸びやかで聴きやすい作品です。 ハイドンやモーツァルトの作曲様式を忠実に継承しており、とても分かりやすい曲調です。 軽い気持ちで聴くことができ、また、初めてカルテットを弾く人にもおすすめです。 筆者 若 […]
ベートーヴェンの弦楽四重奏で、格好よくて弾きやすいやつはない? ベートーヴェンの弦楽四重奏曲は全部で16曲あり、曲調も難易度もピンキリです。 今回紹介する第4番は、とても格好よく聴き映えがします。一方で、基本に忠実な曲構成をしており、カルテット初心者にもおすすめです。 筆者 筆者も、初めてまともに弾いた室内楽曲はこの第4番でした! この記事では、バイオリン歴35年以上・ビオラ歴ありの筆者が、ベー […]