バイオリン弦・肩当て、室内楽曲、オーケストラ曲の紹介・解説をしています。興味があればご覧ください!

【バイオリン弦レビュー】ラーセン・イルカノーネの特徴|透明でピュアな響き

  •  ラーセンの弦って、あまり使ってる人を見ないけれど…
  •  他の定番弦と比べて魅力はある?

ラーセンイルカノーネは、柔らかくピュアな音色が魅力の弦。
ソロはもちろん、室内楽やサロンコンサートでよく映えます。

ラーセンシリーズは、国内では使用者が少なめですが、海外ではプロ奏者にも愛用される名弦です。

私自身も4年間ラーセン社の弦を使用し、なかでもイルカノーネは約2年にわたって愛用していました。
ぜひ人生で一度は試してほしい弦です。

 
筆者
イルカノーネの音色が好きな人はたくさんいると思います!

この記事では、バイオリン歴35年・コンクール入賞歴ありの筆者が、

  • イルカノーネの音色・操作性
  • 他社の弦との違い
  • どんなプレイヤーに向いているか

…といったポイントを実体験に基づいてレビューします!

ラーセンイルカノーネはどんな弦?

ピュア・スッと広がる音

ラーセンイルカノーネの最大の魅力は、透明感のあるピュアな音色。

まるで澄んだ水のように音がスッと広がります。

音の輪郭は比較的はっきりしていますが、あくまでも柔らかい質感が特徴です。

この弦は、パワーで押すタイプではありません。
空間にきれいに響かせたい人にぴったり。
特におすすめなのが、室内楽やサロンコンサートなどの小~中規模の演奏です。

 
筆者
繊細、クリアに届けたいようなシーンで光ります!

適切な重さで響く弦

上から押さえつけるような奏法よりも、適切な重さで響かせる技術が鍛えられます。
特に高弦で顕著になります。

余計な力を入れるのではなく、弦を横に広く振動させるように弾くと良いです!

アンサンブルで映える!

イルカノーネは、他の弦と音がぶつかりにくいという強みがあります。
とくに室内楽では、内声とのブレンド感が自然で、耳が疲れにくいのが印象的です。

筆者
ソロでももちろん使いやすいですが、
アンサンブルでの音色の良さは強い魅力です!

私自身も、サロンホールなどでの本番で使いましたが、
音色のまとまりや調和感には助けられました!

イルカノーネのコスパは?

寿命 4~5か月(1日1時間程度の使用)
価格 約10,000円(2025年5月時点)

ラーセンイルカノーネは、かなりランニングコストが良いです。

劣化もゆるやかで、ほつれもほぼ無いため、長期間使うことができます。

筆者
イルカノーネのみならず、ラーセン社の弦は全体的にかなり安いです!

マイナーチェンジ版もある!

ラーセンイルカノーネ・ソリスト

イルカノーネには「ソリスト」というバージョンもあります。

ソリストはけっこう張力が強く、輪郭がはっきりします。
より明瞭な音が欲しい人におすすめです。

 
筆者
もともと強めの弦を使っていた人にはおすすめです!

A線のさらなるマイナーチェンジ版

イルカノーネには「Direct&Focused」「Warm&Broad(A線のみ)」などのマイナーチェンジ版もあります。

「ソリスト」と併せて、自分の好みに応じて使い分けることが可能です。

 
筆者
個人的には、まず無印を使ったあとに、マイナーチェンジ版も試してみるのがいいと思います!

まとめ|イルカノーネはこんな人におすすめ!

  • スッと広がる音で弾いてみたい
  • 音の溶け合いも重視したい
  • 新しい弾きごこちを体感してみたい

ラーセン社の弦は、人生でぜひ試してほしい弦
中でもイルカノーネは高水準でまとまっていると思います。

ぜひ、イルカノーネを一度選んでみてください!