軽さと耐久性を求める人に最適!バイオリンケース「カーボンマック」(スリム/サテン)特徴を紹介

持ち運びやすくて、なるべく頑丈なバイオリンケースはないかな?

カーボンマックは、軽量で剛性の高いカーボンファイバーを素材に使用した、とても強度の高いケースです。

 
筆者

筆者もカーボンマックを使っています!

この記事では、バイオリン歴35年以上・コンクール歴ありの筆者が、カーボンマックの特徴を紹介・レビューします。

この記事を読むと、カーボンマックの長所、短所、評判と実際との差などを知ることができます。

※カーボンマックには四角型ケースもありますが、ここで紹介しているのは丸型ケースの「スリム」または「サテン」のモデルです。

カーボンマックの簡単な特徴まとめ

  • 鉄よりも強度の高いカーボンコンポジット製
  • あらゆるケースの中でも軽量(1.6kg)
  • 両肩で背負える・縦に置いたときに自立する
  • 外付けの純正楽譜入れがある(別売り)
  • 小物ポケットが若干小さい
  • 表面の出っ張り部分の塗装が剥がれやすい

カーボンマックの概要

カーボンマックは、バイオリンケースの歴史としては新しいです。
街中でよく見かけるようになったのもここ数年の間です。

カーボンマックには「丸型(Shaped)」「四角型(Oblong)」の両方があります。
丸型のメリットは、コンパクトで機動性が高いことです。一方、四角型は頑丈さや倒れにくさが長所です。
現在は技術革新により、丸型が主流になりつつあります。丸型でも頑丈なものが増えてきたためです。

 
筆者
今回紹介するのも、丸型ケースのほうです!
上の画像も丸型ケースです。
なお、カーボンマックの丸型ケースには、「スリム」「サテン」の2種類がありますが、これらの違いは色味だけです。
価格も一緒です。

素材:鉄よりもはるかに軽く、鉄よりも強度の高いカーボンコンポジット製

カーボンマックの素材は、カーボンファイバー(炭素繊維)を基とした合成素材です。

カーボンファイバーを基とした素材は、「軽くて・強くて・腐食しない」のが特徴です。
鉄の1/4以下の重さで、強度は鉄の何倍もあると言われています。

カーボンファイバーは、他の丸形ケースによくあるグラスファイバーよりも一般的に軽く、かつ強度が高いです。
ただし、加工には技術を要するため、手に入りにくい傾向にあります。

カーボンファイバーを利用した身近な製品としては、航空機の部品やゴルフシャフトなどがあります。

筆者
ライバルケース(イーストマンetc.)との違いは、軽くて強度がより高いこと!

中身:コンパクト

↑カーボンマックの中身は上の画像のとおりです。かなりコンパクトな構造です。

↑ポケット部分はこのような感じです。ちょっと小さいかな・・・
予備弦は残念ながら入りません。小型のチューナーやミュートなら入ります。

↑ペグ側部分には、肩当てを止めるマジックテープがついています。
KUN・ビバラムジカ・コルフカーレスト・ホマレなどの標準的な肩当てなら、固定させられます。
ただし、ヴォルフのような大きいサイズだと、マジックテープを使わずに斜めに入れる必要があるかもしれません。

予備弦もこの部分に入れるのがよいです。(または、後述の外付け楽譜ケースに入れましょう)

 

軽さ:超軽い

カーボンマックの重量は1.6kgです。

ライバル製品と比べても一歩上をいく軽さで、最軽量のスーパーライトに匹敵します。

携帯性:トップクラス

カーボンマックは、ストラップが2本ついており、両肩で背負うことができます。

両肩背負いはこれからの時代マストだと思っています。
片肩でしか背負えなかったり、手持ちオンリーだったりすると、負担が大きいからです。

縦に自立するのもメリットです。
あまり左右にぐらつかないため、電車内での保持がしやすいです。

防水性能もあります。たいていの雨はへっちゃらです。(傘はさすがに差しますが)

見た目:カラーは豊富。ただし凹凸部分の塗装が剥がれやすい

カーボンマックは、明るい色合いの「スリム」と、落ち着いた色合いの「サテン」があります。

落ち着いた色があるのはgoodですね。

ただし、カーボンマックは見た目に関してひとつデメリットがあります。
表面の中央部分がほんの少し膨れ上がっていて、よく擦れてしまうため、塗装がはがれやすいです。

耐久性にはなんの問題もないのですが、見た目を優先している人は取り扱いに注意しましょう。

筆者
ちなみに、筆者は「機能性>>>>>>見た目」の人種です。
なので塗装のことなど全く気にせず買いました笑

価格:5万円前後

カーボンマックの国内標準価格は、税込み53,800円です(2024年現在)。

 
筆者
素材のよさや機能性から考えると妥当かなと思います!

その他の特徴

外付けの楽譜ケース(純正別売り)がある

カーボンマックには、純正品の楽譜ケースを外付けで付けることができます。

筆者がカーボンマックにした決め手はこれです。
丸型なのに楽譜を背負って持ち運べる。もう超快適です。

内寸は37cm×27cm。

B4サイズまでの楽譜はもちろん、iPad・譜めくりパッドも入れることができます。

なお、財布なども入りますが・・・背負ったときにデコボコするので好みです。
また、調子に乗って色々入れまくると、楽譜ケースごとドスンと落ちるので注意です。
※背負っているストラップごと外れるわけではないのでそこは安心。

 
筆者
丸型ケースは楽譜が入らないのがデメリットですが、
カーボンマックは外付け楽譜ケースがあるおかげでとても便利です!

機内持ち込みについて

カーボンマックの外寸は115.5cmです。(78×24×13.5cm)

一方、国内線の機内持ち込みサイズは115cmです。

超厳密にいうと持ち込みできないですが…かなりグレーなラインです。
(ちなみに適当な通販サイトを見ると「機内持ち込み可!!(^^♪」等と書かれてしまっています・・・実際に公式ページにも機内持ち込みできるとは書いてません。)

では実情はどうかというと、筆者は20回以上国内線に乗っていますが、一度も機内持ち込みを断られたことはありません。
航空会社としても、実際に測るときの誤差もあるし、「0.5cm超えてますね~」とは言いづらいのでしょう。

 
筆者
断られる可能性は0じゃないので、あくまでご参考までに!

というわけで、ほとんど断られないと思われますが・・・
不安な方は、「機内持ち込み可能なケースを貸し出している航空会社」を予約しましょう。大手なら大抵どこでも貸し出してもらえます。

まとめ

  • 頑丈さ・軽さ、両方を求める人
  • 予算5万円前後で考えている人
  • 外付けの楽譜ケースが欲しい人
  • 落ち着いた色合いが良い人

カーボンマックは、やはり圧倒的な携帯性と、頑丈さが魅力です。

プロの方はもちろん、アマチュアのオケマンなど、移動が多い方や、楽譜をたくさん持ち歩く人には特におすすめです。

新しいケースを探している人は、ぜひ参考にしてください!