バイオリン弦・肩当て、室内楽曲、オーケストラ曲の紹介・解説をしています。興味があればご覧ください!

【解説】ドヴォルザーク/交響曲第6番【故郷の響きを刻んだ飛躍作】

ドヴォルザークの交響曲第6番。 この曲は、全体的に明るく、のびのびとした楽想です。 一方、ドヴォルザークの曲のなかでは、あまり有名ではありません。 しかし、彼の音楽を詳しく知るうえで、この曲はとても重要なのです。 この曲は、彼が意識的に民族音楽を交響曲に取り入れた最初の曲であり、また彼の名を国際的に広めるきっかけともなった曲でもあるのです。 第3楽章の「フリアント」をはじめ、独特な楽想も多く登場し […]

【解説】チャイコフスキー/弦楽六重奏曲『フィレンツェの想い出』【晩年の情熱、絢爛たる旋律】

チャイコフスキーは、生涯でたくさんの交響曲・管弦楽曲を生み出しましたが、室内楽曲に関しては寡作でした。 弦楽室内楽曲で有名なものだと、弦楽四重奏曲第1番(アンダンテ・カンタービレで有名)、弦楽セレナーデ、そして本作「フィレンツェの想い出」くらいです。 この「フィレンツェの想い出」は、そんな数少ない室内楽曲でありながら、晩年のチャイコフスキーの知恵と技術が詰まった、とても響き豊かな作品です。 この記 […]

【解説】チャイコフスキー/交響曲第4番【心を貫く運命の旋律】

チャイコフスキーの交響曲第4番。演奏者の間では「チャイ4」とよく略されます。 とてもドラマチック・劇的な曲調で、多くの人に好まれる曲ですね。 実は、チャイ4はチャイコフスキーの人生観を知るためにとても重要な曲です。 チャイコフスキーは、自分の価値観…とくに人生観を、彼の後期三つの交響曲に作曲という形で示しています。 中でもチャイ4は、チャイコフスキー自身の遺した手紙のなかで主な楽想が告白されていま […]

【5年愛用レビュー】軽くて丈夫・コンパクトなおすすめ譜面台!ヤマハMS-260AL

 軽くて丈夫な譜面台はない?  できれば立って弾けるとうれしい! そんな方におすすめなのが、ヤマハの譜面台《MS-260AL》。筆者が5年近く愛用している、軽さ・安定感・コンパクト性の三拍子そろった一本です。ソロやオーケストラ、吹奏楽でも使いやすく、まさに「優等生」です! 筆者 数年使っているのに全然壊れません!超優秀! この記事では、演奏歴35年以上の筆者が、MS-260ALの特徴、メリット、デ […]

【解説】チャイコフスキー/弦楽四重奏曲第1番【歌うように響く名旋律】

チャイコフスキーの弦楽四重奏曲第1番。 「アンダンテ・カンタービレ」という美しい楽章で有名です。 アンダンテ・カンタービレはもちろんですが、実はそれ以外の部分も素敵な曲なのです。また、後半部分には舞曲的で楽しい要素もあります。 全体的には、美しさと情熱のバランスが取れた麗しい曲です。 この記事では、バイオリン歴35年以上・ビオラ歴ありの筆者が、チャイコフスキー/弦楽四重奏曲第1番について解説します […]

【解説】ドヴォルザーク/テルツェット【チェロなしで響く美しい三重奏】

テルツェットは、ドヴォルザークの室内楽曲のひとつで、バイオリン2本とビオラによる珍しいトリオの曲です。 この曲は、ドヴォルザーク自らが知人と演奏するために作られました。 そのため、鑑賞としてはもちろん、「演奏する楽しさ」にも満ちあふれた素敵な曲です。 この記事では、バイオリン歴35年以上・ビオラ歴ありの筆者が、ドヴォルザーク/テルツェットについて解説します。 ドヴォルザークの人物像や、この曲のバッ […]

【解説】ベートーヴェン/弦楽四重奏曲『ハープ』&『セリオーソ』【心の奥に響く美と厳粛】

弦楽四重奏曲第10番「ハープ」・第11番「セリオーソ」は、ベートーヴェンの中期作品群…「傑作の森」の終盤に作られた曲です。 この2曲は、ベートーヴェン30代の劇的なドラマを乗り越えて作られた、いくぶん大人びた作品たちです。 彼の中期作品のなかでは比較的コンパクトで、聴きやすく、隠れたファンも多いです。 この記事では、バイオリン歴35年以上・ビオラ歴ありの筆者が、ベートーヴェン/弦楽四重奏曲第10番 […]

バイオリン弦レビュー|オリーブの魅力【伝統と深み、ガット弦の最高峰】

バイオリン弾きなら一度は経験したい、ガット弦の最高峰。 オリーブは、深み・艶・繊細さを極めたトップクラスのバイオリン弦です。豊かな倍音、吸い付くような弾き心地、そしてノイズのない洗練された音色――ガット弦ならではの魅力を、ここまで高めた弦は他にありません。 値段は決して安くありませんが、「音色で妥協したくない人」にとっては間違いなく候補になる逸品。 本記事では、バイオリン歴35年以上・コンクール歴 […]

【解説】ドヴォルザーク/弦楽四重奏曲第13・14番【望郷の想いと安らぎ】

弦楽四重奏曲第13番・第14番は、ドヴォルザークがアメリカ滞在で精神疲労を起こしたあと、故郷に帰って心の回復とともに書かれた曲です。 故郷ボヘミアの空気をたっぷり味わうかのような曲調。そして晩年のドヴォルザークによる円熟した技法です。 2曲とも知名度は低いかもしれませんが、素晴らしい名曲なのです。個人的には、前作の第12番「アメリカ」と同じくらい有名になってほしいです。 この記事では、バイオリン歴 […]

【解説】ドヴォルザーク/弦楽四重奏曲「アメリカ」【心を休めたスピルヴィルの夏】

『アメリカ四重奏曲』って、どこが“アメリカ”なの? 演奏するのは難しい?初めてでも大丈夫? 弦楽四重奏曲第12番「アメリカ」は、ドヴォルザークがアメリカで過ごした夏休みに生まれた作品です。ドヴォルザークらしさがあふれ出る、のびのびとした雰囲気が魅力。さらに、現地ならではの民族音楽も色濃く反映されています。 筆者 心を掴むような旋律で、とても人気の名作です! この記事では、バイオリン歴35年以上・ビ […]